**ジャパンウィーク 2005年 ナポリ**



「ジャパンウィーク」は国際親善協会が主催する民間国際文化交流のイベントである。
日本の文化紹介と国際親善を目的とし
1986年より毎年世界のいろんな都市で開催されている。
2005年第30回目のジャパンウィークはイタリア南部の最大都市ナポリで開催された。

今回は従妹と一緒に”華道”と”書道”で参加をきめた。
いろいろな交流プログラムの中から”イタリア家庭を訪問して料理体験交流”にも参加することにした。

ナポリ湾とヴェスヴィオス山
展示会場:”サンテルモ城”の屋上より撮影



展示会場(サンテルモ城)

”サンテルモ城”入り口



絶景の丘の上に立つ古い要塞で
現在はナポリの文化活動の場となっている。
城内はほとんど当時のままの状態で
今なおところどころに当時の大砲が・・・

城内の古い大砲


ヴォメロの丘に立つ”サンテルモ城”
撮影:同窓生のすずらんさん
すずらんさんのHPにはすばらしい山の写真がいっぱいです
URL;http://suzuran4141.pose.jp/




オープニング・レセプション会場(王宮)

17世紀はじめに建てられたバロック建築の豪華な宮殿。
歴代のナポリ国王の居城でありナポリを治めた8人の王達の彫像が立ち並んでいる。
豪華絢爛な室内装飾やスケールの大きい正面階段に当時の豪華な宮廷の生活が思い起こされた。
現在は王宮博物館・小劇場として利用されているそうだ。




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レセプション風景




レセプションではナポリの女性市長さんよりグループの代表に参加の記念メダルと感謝状をいただく。
その後はナポリ民謡の演奏をバックにイタリア料理の前菜をいただきながら賑やかな交流の一時を・・・



展示風景




与えられた展示ブースに今回は”いけばな”と”書”をコラボレーションして展示した。

数時間の間に手際よく生け込み、展示、片付けとしなければならない。
出来上がって気がついてみるともう少し書の額を高くしたらよかったときがつく。

空間が狭くなってしまって返す返すも残念!!



いけばな体験・交流風


おみやげにと手作りのいけばな作品のしおりとカードを約500枚準備してきた。

最初「どうぞ!」といっても受け取る事をためらっている様子。
そのうち「これはいくら?」と聞かれ販売品だと思われていたと気がつく。
それからは「プレゼントですどうぞ!」という。
初日の終わりにほとんどなくなってしまった。

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”交流は心をこめて”をモットーに・・・
それ以外は笑顔と身振り・手振り・カタコト英語





通訳は大学生のメラさん。
ナポリには「ナポリ東洋大学」があって
日本語専攻コースがありかなりの学生が
日本語を学んでいるようだ。
日本に来た事のある学生が日本の思い出を
懐かしそうに話していた。


いけばな体験コーナーでは老若男女の市民のみなさんに楽しんでいただけた。
日本のいけばなについて尋ねると”格花”スタイルに関心興味がある人が多かった。


イタリアの花事情

外国で花をいける時一番大変なことは、花材の調達だ。

今回も日本の伝統のスタイル”格花”は紹介したいと思っていた。
格花の花材(枝もの)は現地ではなかなか手に入らないので日本から持って行かなければならない。

前もって植物防疫所でイタリアへ持ち込み可能なものを調べていただく。 松杉類は持ち込み禁止だったので、軽くて持ちやすい”柳”と庭の”とくさ””おもと”他数種のドライものを持参した。


ナポリの花市場


ナポリの花市場

(写真撮影:親善協会宇沢氏)


会場近くの花屋さん


花の調達に関しては親善協会の担当の方にいろいろご配慮いただく。
現地で花事情(花市場・花屋の場所・花の値段)を調べてメールで連絡が入る。

ナポリ郊外に大きな花の卸売り市場があり、市場の支配人がとても親切で日本からの来客があれば英語の話せる案内人をつけるとのこと。
花の種類も豊富で値段も安い(バラ20本→4ユーロ・水仙10本→5ユーロ・・・)

ナポリ最大の花市場でいろんな花と出会ってみたい気がする。ところが・・・・
開設時間はAM4:00~8:00と早朝であること、ホテルから遠かったこと、その上ナポリ着が飛行機の遅れで深夜いや早朝になったこともあり残念ながら市場に行く事はできなかった。

結局、添乗員さんがナポリの知人に連絡を取って尋ねていただいところ、ホテルの近くの広場で花の朝市5:00~7:00が開かれているとのことをしり6時に出かけ薄暗い中朝市で買い求めたのだった

ここにも親切なおじさん=気前のいいおじさんがいて「よかったらこれも持っていきな!」って
感じで”シペラス”一束(約40本)を無料でいただいた。グラ-ツィエ!Grazie!




イタリア家庭訪問交流



ジャパンウィーク開催30回を記念して今回はイタリアと日本のカジュアルな交流が計画されていた。
パスタと麺交流・ピッツアとお好みもんじゃ焼き交流など・・・

私たちは「イタリア家庭で料理体験交流」プログラムに参加した。

訪問先のFrancioni家は、パパ(Ninoさん)・ママ(Linaさん)・長女の(Idaさん)・長男(Giuseppeさん)の4人家族。
約束の5時にFrancioni家を尋ねるとこやかな笑顔でママLinaさんに迎え入れられる。
いっしょに夕食の材料の買い物をすると聞いていたのだが・・・
Linaさんはすでにキッチンでお菓子を作り始められていた。

カプチーノをいただきさっそくキッチンでいっしょに料理にとりかかる。




Francioni家のリビングとキッチン



Francioni家のリビングはイタリアらしいセンスの小物がいっぱい飾られて・・


キッチンも壁・窓にもおしゃれなキッチングッズや乾燥食材などがいっぱい・・・


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私たちは日本料理の”てんぷら”をつくる計画をしていた。

材料・小麦粉・てんぷら油・だし=日本から持参。
   ・人参・パプリカ・ズッキーニ・カリフラワー・たまねぎ=Linaさんの家にあった野菜
    ヘルシーに野菜のかきあげに決定。




パパ(Ninoさん)もいっしょに料理    お箸の持ち方はこうして・・・



ナポリの家庭でクリスマスには必ずつくる伝統のお菓子。
揚げたあられ状のものにカラメル?様のものをからめて形をつくり
その上にナッツ類やドライフルーツなどを飾る。



クリスマスのお菓子

パスタとてんぷら

ドライフルーツと木の実



学校経営をされているという長女の(Idaさん)もやがて帰宅。ジャパンウィークの”安木節”のメンバーの学校訪問交流があり”ドジョウすくい”を観たと聞く。
できあがったイタリアの家庭料理と日本のてんぷらを囲んで楽しい夕食の一時。
トマトソースたっぷりのスパゲッティーおいしかった。てんぷらも好評。
日本にきたことのある通訳のアンナさんは「これ!これ!日本の味だわ」おいしい!なつかしい!の連発。
みんなブォーノ!Buono! おいしかった!
  食事の後は折り紙を折ったり、風呂敷の包み方を実習したり・・・


お土産の風呂敷


Ninoさんは帰宅後すぐに着替えてキッチンに入り料理の手伝いをされる。
「こんなものを創っているんだよ」と一工夫あるマフラー・バッグ・小物・・など。 「グッド アイディア!」というと「アイディアは日本人」とのこと。
マンドリンの話題がでるとナポリ民謡のマンドリン曲をBGMにながしたり・・、曲にあわせていっしょにナポリ民謡を歌ったり・・リビングに飾られた写真を見ながら家族の話をしたり・・
ベランダに出ててナポリの街の案内をしていただいたり
親切で楽しいナポリのスィニョールでした。

帰りのタクシーを待っている頃、Idaさんの友人(病院のドクター)が訪問。
仕事で遅くなってしまったとのこと。ゆっくりお話できなく残念に思う。
なごりを惜しみながらFrancioni家を後にする。

Francioni家のみなさんナポリの思いで深い一時をありがとうございました。